ピエール・ド・ロンサール開花

 今年最初のピエール・ド・ロンサールが開花した。まだ一輪だけだが、薄いピンク色の花が素晴らしく美しい。蕾の間、綺麗に折りたたまれていたことを想像させる花弁の状態が、私は好きである。

 大きな蕾(つぼみ)がいくつもあるから、まだこれから次々と開花するだろう。

つる薔薇の成長

 玄関花壇のトレリスに誘引したつる薔薇の蕾(つぼみ)が大きくなってきた。

 これは、グラハム・トーマス。イギリスの育種家、デビッド・オースチン作出の薔薇。イングリッシュローズである。イングリッシュローズはオールドローズの優美な花姿と香りとを兼ね備えた優秀な品種が多い。そして、この薔薇はさらに育てやすい強健さを兼ね備えた優秀な品種である。株立ちの薔薇として売られていたはずだが、我が家ではつる薔薇として育てている。

 たまたま同じ蕾を撮影した写真があったので時系列でお見せしよう。二枚の写真の撮影間隔はちょうど一週間。七日間の間に、これだけ蕾が膨らんだのである。

つる薔薇の蕾(2021年3月28日撮影)
つる薔薇の蕾(2021年4月4日撮影)

 例年、薔薇の開花は5月に入ってから。開花までまだ一月ほどあるはずだが、蕾をみているとそれよりも早く咲きはじめてしまいそうな勢いである。写真を見較べると、先週も雨だったようだ。週末に降られると、予定がくるってしまうのでつまらない一日となる。今日も雨に降りこめられて、やろうと思っていたクリスマスローズの鉢増しもできなかったのだ。

つる薔薇のシュート(2021年4月4日撮影)

 今年は、つる薔薇の株元からたくさんのシュートが伸び始めている。若い新芽の色が瑞々しくて美しい。これは来年、花を付けるための枝になる大切な部分である。折ったり傷つけたりしないよう、麻紐でゆるくトレリスに誘引して守りながら、大切に育てなければならない。

 うっかりしていると、シュートが塀とトレリスとの隙間に入り込んでしまうことがある。そうなると、あとでつる薔薇としての誘引ができなくなってしまうので、まめに観察していなければならない。シュートが隙間に入り込んでしまっているのに気付いたら、まだ新芽が柔らかいうちに、トレリスの外に出すよう軌道修正する必要があるのだ。

 週末園藝家の私も、平日の朝、鉢植えへの水遣りのついでに、毎日ちょっとだけ目をやって見るようにしているのである。

春の芽吹き

 冬の間、休眠していたクレマチスが春の新芽をたくさん伸ばしている。冬の初めに地面から1メートルほどのところでバッサリ切っても、夏の終りには手を伸ばしても届かないほどの高さにまで、トレリスにからみながら伸びていくだろう。そして、紫の大輪の花を次々と咲かせることだろう。

クレマチス(2021年3月14日撮影)

 クレマチスは多年草なので、一度植えればあまり手をかけなくても毎年咲いてくれる。うまくからませる場所が確保できれば、庭に迎えたい植物である。

 フェンスに誘引したつる薔薇も、眠りから覚めて新芽を伸ばしている。これは、最高に美しい薄いピンクのグラデーションを持った花を付けるピエール・ド・ロンサールである。地植えにした薔薇も、多少手間はかかるが毎年繰り返し咲くのでおすすめだ。

ラブリー・メイアンのつる薔薇仕立

 ラブリー・メイアンは修景薔薇として売られていた。修景薔薇とは手間をかけなくても良く咲く薔薇という意味であるらしい。花付きが良く、病害虫にも強い。

 だから私はこの薔薇にはあまり手をかけてこなかった。しかし、庭の中央に植えた伸び放題のラブリー・メイアンが私の袖を引くので(伸びすぎた薔薇が引っかかって邪魔なので)、オベリスクに誘引してつる薔薇のように仕立ててみた。

 薔薇の誘引に必要なもの。

  • 豚革の手袋
  • 剪定はさみ(中・小)
  • 園芸用のこぎり
  • あさひも
  • 薔薇の肥料

 写真が悪くて良く分りにくいのだが、以前巻き付けた枝の他に、伸び放題の枝があって、庭を通ると方に薔薇が服にまとわりつくようになっていたので、適当にオベリスクに止めた状態になっていた。

 古い枝を切って、オベリスクに誘引したところ。急に思い立って四時ころからはじめたので、作業が終ったら暗くなっていた。最後に、薔薇の株元に薔薇の肥料をばらまいて作業は完了である。

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ピエール・ド・ロンサールの花をもう少し

 ピエール・ド・ロンサール(Pierre de Ronsard)が綺麗に撮れたので、写真をもう少し公開しておきたい。

つる薔薇「ピエール・ド・ロンサール」(2020年5月17日撮影)

 私はピエール・ド・ロンサールの花の色が好きである。

つる薔薇「ピエール・ド・ロンサール」(2020年5月17日撮影)

 私はピエール・ド・ロンサールの花の形が好きである。

つる薔薇「ピエール・ド・ロンサール」(2020年5月17日撮影)

 木槿(むくげ)の間から覗くピエール・ド・ロンサールも美しい。蕾がほどけていく様子が完璧なまでの美しさだ。

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ラブリー・メイアン開花

 ラブリー・メイアン(Lovely Meilland)は京成バラ園で修景薔薇として売られていたもの(だったと記憶している)。この場合の修景すなわち景観整備を意味すると思うのだが、購入当時のパンフレットには「手をかけなくても良く咲く強健な薔薇」というような意味のことが書かれていた。

ラブリー・メイアン(2020年5月17日撮影)

 我が家では、オベリスクに誘引してつる薔薇のように育てている。確かにこの上なく強健で花付きもよい。

ラブリー・メイアン(2020年5月17日撮影)

 だが、私はこの花の開ききった姿があまり好きではない。もっとも、隣に植えてあるピエール・ド・ロンサールでさえ、開ききった花は完璧な美しさを失うのだが。あるいは、あまりにたくさんの花が咲くので、開きゆく花の美しさを愛でること忘れてしまうのかも知れない。

ラブリー・メイアン(2020年5月17日撮影)

 しかし、開き始めたこれらの花はなかなか美しい。

 まだ、ラブリー・メイアンは咲きはじめたばかりだから、開ききった花はない。開きかけの花ばかりお見せしたが、私はこの状態が一番好きなのである。

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美しい瞬間

 花を育てていると、時々、花の姿に素直に美しいな、と思う時がある。そんな瞬間を切り取った写真を選んで載せてみたい。

薔薇の名前は忘れてしまった

 薔薇の名前も忘れてしまったのだが、おそらくはヘリテージ(手前)とパット・オースチン(奥)だと思う。大変美しい薔薇なのだが、これから薔薇をやろうという方には、より新しく作出された品種をおすすめしたい。理由は、新しい品種の方がより育てやすい薔薇が多いはずだからだ。

 これらの薔薇も、薔薇を撮ったカメラも今は手元にない。いろいろな薔薇を育てて美しい花を愛でたいという気持ちはあるのだが、多数の薔薇の手入れは本当に大変なのだ。私のようなずぼらな人間には、強健で育てやすい薔薇二株か三株を育てるのが関の山というものなのだろう。

つる薔薇(グラハム・トーマス)

 個々の花も美しいけれど、連らなって咲くつる薔薇も美しい。

ピエール・ド・ロンサール
ピエール・ド・ロンサール
グラハム・トーマス

 やはり薔薇の写真が多い。薔薇は美しい。

 過去に書いた薔薇のリストを見ると、2003年から2005年にかけて少なくとも9株の薔薇を入手したはずだ。現在も庭で咲いているのは、ピエール・ド・ロンサール、グラハム・トーマス、ラブリー・メイアンの三種のみである。どれも強健で育てやすいおすすめの品種だ。そしてどれもつる薔薇として育てている。

マーガレット、撫子(なでしこ)、ビオラ

 寄せ植えの一部分を切り取った写真。寄せ植えのコンテナ全体がバランスよく咲いているわけではないのだが、ときどきこのような光景に出会うことがある。どの花も美しさの盛りを迎えているようで、見ていると楽しくなる。

秋明菊

 私は秋明菊のこの素朴な美しさが好きだ。この花は、植えたはずの場所ではなく、いつの間にか庭の隅、ウッドデッキの裏に根付いて、毎年秋に規則正しく可憐な花を見せてくれる。

クリスマスローズ

 八重咲のクリスマスローズの美しさは、薔薇に引けを取らない。特に咲いたばかりの新鮮な花弁は匂い立つような美しさをまとっている。陽光に透ける花弁など、何に喩えればよいのだろうか。

雨後のクリスマスローズ

 クリスマスローズは最近廉価に入手できるようになったし、一度根付けば放っておいても毎年花を咲かせ、株が強く大きく育っていく。一度手に入れると数年(場合によっては十年以上)付き合うことになるから、どんな花が好みなのかよく吟味してから購入すべきである。

いかがだったでしょうか。

初夏の貴婦人ピエール・ド・ロンサール開花

 つる薔薇、ピエール・ド・ロンサール(Pierre de Ronsard)が開花した。

ピエール・ド・ロンサール(2020年5月12日撮影)
ピエール・ド・ロンサール(2020年5月10日撮影)

 整った花の形。濃いピンクから淡いピンクへと変化するグラデーション。ピエール・ド・ロンサールはこの上なく美しい。この花の唯一の欠点は、年に一度しか咲かないことである。

 しかし、この花はそんな欠点を補って余りあるほどの存在感のある花を咲かせる。

ピエール・ド・ロンサール(2020年5月10日撮影)

 その上、強健で育てやすい。年に一度しか咲かないから、花柄摘みも年に一度しか必要ない。開花期以外は存在を忘れてしまっても大丈夫なほどだ。

ピエール・ド・ロンサール(2020年5月10日撮影)

 この花に限らず、薔薇は蕾の開きかけた瞬間が最も美しいと思う。

グラハム・トーマス開花

 グラハム・トーマス(Graham Thomas)が開花した。

グラハム・トーマス(2020年5月10日撮影)

 同じタイトルの記事を去年は5月4日に上げているから、今年は去年よりやや遅れての開花となる。グラハム・トーマスは英国デービッド・オースチン作出の薔薇だ。彼の薔薇は特にイングリッシュ・ローズと呼ばれている。

グラハム・トーマス(2020年5月9日撮影)

 グラハム・トーマスは、そんなイングリッシュ・ローズの中でも、特に育てやすい強健な品種である。

グラハム・トーマス(2020年5月9日撮影)
グラハム・トーマス(2020年5月9日撮影)

 グラハム・トーマスの濃厚な黄色が大変美しい。私は、薔薇の蕾が開きかけた瞬間が最も美しいと感じる。イングリッシュ・ローズには完璧という言葉が相応しいのではないかと思う。

グラハム・トーマス(2020年5月10日撮影)

 まだ咲きはじめたばかりだから、これからしばらくの間は、グラハム・トーマスの花を楽しめるだろう。

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