庭に咲いた花

 本格的な暑さが到来したが、その暑さの中でも健気に咲く花がある。庭で咲いている花を紹介しよう。

バーベナ「スーパーベナ」(2022年7月10日撮影)

 上の写真はPW(PROVEN WINNERS)のバーベナ、スーパーベナ。冗談のような命名だが、大変強健で成長が旺盛である。植える場所が見つからず。ウッドデッキの死角になる場所に植えたのだが、室内から見える場所まで枝を伸ばして愛らしい小さな花を見せてくれる。写真でもわかるが、たくさん蕾が付いているので、これからも次々と開花することだろう。

 写真で見ると雑草がたくさん生えているのが判るが、暑さに邪魔されて除去することが難しいのである。

木槿(むくげ)(2022年7月10日撮影)

 庭に植えた木槿(むくげ)。去年の冬に太い枝を切って株立ちに仕立て直したため開花が遅れていたが、今日、最初の花が咲いた。この花を見ると夏が来たことを実感する。

ピエール・ド・ロンサール開花(2022年7月10日撮影)

 何故か、この時期に開花したピエール・ド・ロンサール。本来は5月に一度しか咲かないはずなのだが、何故か花が咲いた。長く育てているが、初めての経験である。花は小振りだが、この花独特の色合いは健在である。今年は、この花の返り咲きを見ることができたので、少しだけ得した気分である。

咲き続くピエール・ド・ロンサール

 ゴールデン・ウィーク明けに咲いたピエール・ド・ロンサール。その後順調に開花を続け、今日も庭で咲き誇っている。このところ雨が多く、そのせいでいくつかの花が傷んでしまったものの、まだまだ満開の状態が続いている。花弁の多い花が雨の重さに耐えかねて、花首が折れてしまうのである。

 しかし、まだ蕾がたくさん残っているから、来週もこの花の美しい姿が眺められるものと思う。

ピエール・ド・ロンサール(2022年5月22日撮影)
ピエール・ド・ロンサール(2022年5月22日撮影)

 咲きかけた花のコロンとした形と、淡いピンクから濃い桃色に変るその花色のグラデーションは他に類を見ない美しさだと思う。一輪でも良いから秋に返り咲いてくれたら本当に素晴らしいと思うのだが、ないものねだりというものであろう。

ピエール・ド・ロンサール(2022年5月22日撮影)

 この花は一輪一輪の美しさに価値があると思っているのだが、房になって咲く姿も悪くない。咲き終りの薔薇は、今にも散り始めそうだ。

薔薇の近くで咲くクレマチス「ザ・プレジデント」(2022年5月22日撮影)

 今年は薔薇のそばまでクレマチスを誘引したのだが、あいにく花期がずれてしまい、この二種類の花が入り混じって咲く姿を見ることはできなかった。が、クレマチスは長く咲く花である。薔薇から少し離れた場所では、クレマチス「ザ・プレジデント」が大輪の花を咲かせている。

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ラブリー・メイアン開花

 ラブリー・メイアンが開花した。

 我が家のラブリー・メイアン(Lovely Meilland)は花の中心の蕾が硬く、外側の花弁は開くのだが、蕾の中心部がそれにつづいて開いていかない。その状態の後、気付くと花は開ききった状態になってしまっている。そのため、開花途中の均整の取れた美しい姿を見たことがないのではないかと思ってしまうほど気難しい薔薇だ。

ラブリー・メイアン開花間近(2022年5月13日撮影)
ラブリー・メイアン開花(2022年5月15日撮影)

 ラブリー・メイアンはステム(花枝)も枝も長く伸びるから、何らかの誘引が必要である。

 オベリスクに巻き付けてつる薔薇のように仕立てても、そこから旺盛に枝やステムがどんどん伸びてくるので、更に誘因が必要となる。強健で旺盛に成長するのは良いが、成長が旺盛すぎて手に余るほどだ。

ラブリー・メイアン開花(2022年5月15日撮影)

 今年はつる薔薇仕立てを止め、株立ちにして伸びてきた枝をオベリスクに誘引することにしてみた。思い切って切り詰めたところから旺盛に成長して、大量の蕾を付けている。ラブリー・メイアンを植える場合は、十分なスペースを確保したうえで植えることをおすすめしたい。私のように狭い庭しか確保できない場合は、もっとコンパクトに育つ薔薇を育てた方が良いだろう。

ラブリー・メイアン開花(2022年5月15日撮影)
ラブリー・メイアン開花(2022年5月15日撮影)

 最後の写真の花は、私好みの咲き方に近い。窓辺からこの花を見ると、あまり好きではなかったラブリー・メイアンも愛おしく感じてくるから不思議なものである。

 これから本格的な開花時期を迎える。ピンクの美しい花が次々と咲く瞬間を見逃さないようにしなくては。

ピエール・ド・ロンサール開花

 ピエール・ド・ロンサール(Pierre de Ronsard)も開花した。ピエール・ド・ロンサールの美しい花が見たくて、毎年この頃になると、開花が待ち遠しい気分になる。

ピエール・ド・ロンサール開花(2022年5月6日撮影)

 我が家では、庭のフェンスに誘引しているが、本来ならばもっと高さが必要な品種である。フェンスを継ぎ足してもっと高い位置まで誘引したいのであるが、今のところ家内の許可が出ないので、小ぢんまりと育てている。

開きかけたピエール・ド・ロンサールの蕾(2022年5月6日撮影)

 それでも初夏の花付きは素晴らしく、この上なく美しい花を大量に付ける様は言葉で表現するのが難しいほどの美しさとなる。

ピエール・ド・ロンサール開花(2022年5月8日撮影)
ピエール・ド・ロンサール開花(2022年5月8日撮影)

 ピエール・ド・ロンサールは強健な性質による育てやすさと、その花の夢のような美しさから高い人気を持った品種である。園芸店でも比較的入手しやすい薔薇だ。惜しむらくは、花ににおいがないこと、そして初夏にしか咲かないことだ。

 しかし、比類なきこの美しさは何物にも代えがたい。これから薔薇を育てるような方におすすめしたい品種である。

グラハム・トーマス開花

 グラハム・トーマス(Graham Thomas)が今年も開花した。花色は、深い黄色から咲き進むとやや白みを帯びた色に変化する。強健で育てやすく、美しい薔薇である。

グラハム・トーマス開花直前(2022年5月3日撮影)
グラハム・トーマス開花(2022年5月4日撮影)

 私は、何種類ものバラを手に入れて庭や鉢植えで育てたけれども、今も残っているのはこのグラハム・トーマスと、ピエール・ド・ロンサール、そしてラブリー・メイアンの三種だけだ。どれも強健で育てやすい品種であるが、これから薔薇を育てようとする方には、このグラハム・トーマスかピエール・ド・ロンサールをおすすめしたい。ラブリー・メイアンはおすすめしている方も多いようだが、花の形があまり美しいと感じられないので、私はおすすめしない。花の形が悪いのは、私が育てている個体特有の問題なのかもしれないけれども。

グラハム・トーマス開花(2022年5月4日撮影)

 グラハム・トーマスは四季咲きであるから秋にも花が咲く。ピエール・ド・ロンサールは一季咲きなので、初夏にしか花を見ることはできない。しかし、花の優雅さ素晴らしさではピエール・ド・ロンサールが上だ。強健さ育てやすさはどちらも同等。花の美しさを取るか、秋にも咲くことを取るかでどちらを選択するか決めると良い。どうせ、薔薇に手を出したら一株で終るはずがないのであるから、どちらも手に入れたらよいのではないかと思う。

グラハム・トーマス開花(2022年5月8日撮影)

 薔薇は花の女王。仕えるのがなかなか大変であるから、たくさん育てるのはおすすめしない。薔薇を手に入れたいという誘惑に耐えることはなかなか大変なのだが、私のように週末にしか手入れができないのなら、三株から五株程度に抑えておくことだ。衝動買いせずに、十分に調べて、これぞという品種をこそ手に入れるべきである。

グラハム・トーマス開花(2022年5月8日撮影)

 グラハム・トーマスは本来シュラブローズだが、つる薔薇として育てることも可能である。我が家では玄関先の花壇に、無粋なブロック塀を隠すようにつる薔薇として育てている。毎年この頃になると、一斉に大量の花が開花して見応えのある光景となる。今年も、間もなく満開となることだろう。薔薇のそばに置いてある鉢植えの花々も競うように花を付けていて、美しいと思う。

クレマチス開花

 クレマチスが開花した。昨年のうちに伸びたクレマチスの枝を薔薇のラチスに絡めておいたので、今年は薔薇とクレマチスの共演が見られるはずだと思っていたが、クレマチスが先に開花した。薔薇の方は間もなく咲くであろうから、近いうちに共演を目にすることができるはずである。

開花したクレマチス(2022年4月24日撮影)

 薔薇の足元に見えているのは、冬のうちに切り詰めた木槿(むくげ)。かなり深く切り詰めたが、株立ちになって旺盛に成長している。こちらは開花までもう少し待つ必要がある。

 木槿の足元に見えているのが、アネモネだ。今年は植物を増やしたので、なかなか楽しい庭になったと思っている。

開花したクレマチス(2022年4月24日撮影)

 狭い庭を有効活用しようと、通路の幅を最小限にしてしまったせいで、夏になって植物が伸びてくると、通行に支障をきたすようになる。今年も、飛び出したクレマチスの枝が邪魔になりはじめているが、まだ枝を切り取る気にはならない。何とか通ることができるからだ。

開花したクレマチス(2022年4月29日撮影)

 クレマチスはザ・プレジデント。薔薇の名はピエール・ド・ロンサール。この薔薇はこの上なく繊細な色のグラデーションを持った豪華な花を咲かせる種類で、毎年咲くのが楽しみだ。早くクレマチスと隣合せで咲く姿が見たいものである。

グラハム・トーマス(薔薇)のシュートが

 グラハム・トーマスのシュートが出てきた。例年、初夏になってから出てくることが多いのだが、今年のシュートは少し早いようだ。株の状態が良いのだろうか。

シュートが出てきた(2022年3月20日撮影)

 シュートは来年の花を咲かせるための大切な枝である。勢いよく成長するので、麻紐で誘引しながら、まっすぐにうまく伸ばしていかなければならない。まっすぐに伸ばしたシュートを冬にトレリスに誘引し、来年そのシュートからでた新しい枝に花が咲くのである。

グラハム・トーマスのシュート(2022年3月20日撮影)

 この薔薇の植えてある花壇に薔薇の誘引のためにアルミのトレリスが設置してあるのだが、トレリスとブロック塀との間にシュートや枝が入ってしまわないよう、日々注意していなければならない。トレリスの裏に入り込んでしまった枝を元に戻すことはなかなか難しいからである。

 グラハム・トーマスのシュートはピンチしなくても、分枝せず素直にまっすぐ伸びてくれることが多い。その点は手間がかからない薔薇だと言ってよいだろう。

 薔薇が咲くのは五月。グラハム・トーマスの葉も既に展開が始まっている。初夏の開花が待ち遠しく感じる今日この頃である。

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寒さの中に春を見付けた

 2月4日に立春を迎えたものの、依然として厳しい寒さが続いている。そんな寒さの中でも、植物は春に向けてしっかりと準備を進めている。

顔を出した水仙の芽(2022年2月6日撮影)

 玄関前の花壇の水仙は、植えたままで何の手も加えていないが、今年も律儀に顔を出した。黄色単色の小さな花の咲く品種を植えたのだが、これほど長年にわたり咲き続けると知っていれば、二色の花や大きな花を咲かせる品種など、もっと華のある種類の水仙を植えた方が良かったのではないかと、ひそかに後悔している。

 しかし、毎年咲く水仙も十分に可憐である。

クリスマス・ローズの蕾(2022年2月6日撮影)

 クリスマス・ローズも育てやすく、地植えにすれば長年にわたり毎年咲いてくれる有難い品種だ。今年も、寒風の中で、ピンク色の蕾をたくさん上げている。これは八重咲の花を付ける品種。

 クリスマス・ローズは比較的高価だけれども、一度植えれば長年にわたり花を楽しめるのだから、購入する時は値段で選ぶのではなく、自分好みの花を付ける株を慎重に選ぶべきである。

展開し始めたラブリー・メイアンの新芽(2022年2月6日撮影)

 秋に短く切り詰めた薔薇(ラブリー・メイアン)も新芽が展開し始めた。毎年、枝が伸びすぎて庭の通行の妨げになってしまうのだが、今年は小まめに剪定して邪魔にならないように管理することとしたい。と思っている。

膨らみ始めた沈丁花の蕾(2022年1月16日撮影)

 少し前の写真だが、沈丁花も大量の蕾を付けている。買ってきた時は小さな開花苗であったのだが、大きくなるたびに鉢替えを重ね、今はプラスチック製の大きな鉢に植えてある。大きくなり過ぎたので、花が終ったら小さく切りつめようかとおもっている。

 沈丁花は強く剪定すべきではないので、どこからどの程度切るのか、じっくりと、よくよく考えておく必要があるだろう。

暖かくなるのを待つガーデン・シクラメンの蕾(2022年1月2日撮影)

 これは正月二日の写真だが、蕾は今もこの状態からほとんど動いていない。葉の裏に隠れて、暖かくなるのを待っているのだろう。

 まだまだ寒さの続くこの時期だが、植物の動きに注意していれば本格的な春はすぐそこまで来ていることを感じさせられる今日この頃である。庭の植物にちょっとした注意を向けてみれば、あなたも近づいてくる春の足音に気付くことができるかも知れない。

厳冬の中の草花

 日本列島が寒気に包まれている。私の暮している埼玉県でも最低気温が氷点下5度になったらしい。早朝に出窓のアルミサッシを確認したら、結露が凍り付いているほどであった。

真冬の薔薇「グラハム・トーマス(Graham Thomas)」(2021年12月26日撮影)

 本来なら、この時期まで残しておくべきではない薔薇の花。つる薔薇の仕立て直しをしたときに、切り取るべきだったのだが、最後の花を観たくて残しておいた蕾。寒さのために完全に開ききることができないようだ。折を見て、切り取ってしまわなければならないと思っているが、この美しさになかなか踏ん切りがつかないのである。

寒さにしおれたロベリア「アズーロコンパクト」(2021年12月27日撮影)

 ロベリアも夏の花。季節が終ってもなかなか枯れる様子がないので、思い切って冬越しさせてみようと思っているものである。写真では判りにくいが、耐寒性を持っているはずもないロベリアは寒さに新芽がしおれてしまった。

 それでも、小さな蝶のような花が少しだけついていることがお判りになるだろうか。

耐寒性の強いヒューケラ (2021年12月27日撮影)

 一方で、耐寒性の強いヒューケラは寒さをものともせずにいつもと変らぬ姿を見せている。最近、ヒューケラの美しさが気になっているので、これから作る寄せ植えに積極的に選んでいきたいと思っている。苗の価格が比較的高価なのであるが、多年草なので長く使えることを考えると、コストパフォーマンスは悪くないのではないかと思っている。

 ビオラやスィート・アリッサムも、厳しい寒さに何の問題もななかったようだ。アリッサムは花の終りが近づいたようだから、折を見て花柄を摘まなければならないだろう。が、今はまだ寄せ植えの中で花の存在感が強いので、それももうしばらく後のことだ。

寒さにしおれてしまった紅葉葉(もみじば)ゼラニウム(2021年12月27日撮影)
寒さにしおれてしまった紅葉葉(もみじば)ゼラニウム(2021年12月27日撮影)

 紅葉葉(もみじば)ゼラニウムは耐寒性があまり高くない。冬の寒さを心配していたのだが、やはり寒さで傷んでしまった葉があるようだ。タグの裏側を見ると、凍らなければ戸外でも大丈夫という意味のことが書かれていたが、霜が降りなければ大丈夫と勝手に解釈している。今朝のマイナス5度の寒気は何とかしのいでくれたようである。

 

真冬の薔薇

 我が家のグラハム・トーマス(Graham Thomas)が花を咲かせようとしている。この間、写真を撮ったときは花が開ききってしまっていたけれども、今日の薔薇は整った姿を見せてくれた。蕾が開こうとして、膨らみかけた瞬間。この時こそ薔薇が最も美しく見える時なのである。

真冬に咲いたグラハム・トーマス(2021年12月19日撮影)
真冬に咲いたグラハム・トーマス(2021年12月19日撮影)

 グラハム・トーマスは、英国の育種家、デビッド・オースチン(David Austin)の作出した薔薇。イングリッシュ・ローズの名で販売されている。野性味を残したオールド・ローズの花の姿を残しながらも、四季咲き性をもった強健な薔薇は、おすすめできる品種ばかりである。

最後の蕾(2021年12月19日撮影)

 蕾がひとつだけ残っている。が、咲くだろうか。

 寒さで凍えてしまうのが先か、それとも花を開かせるのが先か。