桜の名所埼玉県幸手市の権現堂桜堤に行ってきました

権現堂桜堤(2022年4月2日撮影)

 埼玉県は幸手市にある桜の名所、権現堂桜堤へ行ってきた。この季節にしては肌寒い気候であったが、桜を愛でながら歩けば寒さもどこかへ行ってしまう。桜は満開。今年の菜の花は残念ながら三分咲き程度の状態であった。例年なら桜色と黄色の鮮烈なコントラストを楽しみながら、満開の菜の花の匂いの中でのんびりと散策できるのだが。

権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)

 新しいカメラの移りは良好。空の青さも、桜の色合いも記憶のとおり。綺麗にあざやかに撮れているようだ。

権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)
権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)
権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)

 桜の状態はまさに見頃。散り始めの花弁がはらはらと舞いはじめていた。撮影翌日の今日はあいにくの雨となってしまったが、見頃はこの数日の間だろう。時間が許す方は、是非にも訪れてもらいたい場所である。

権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)
権現堂桜堤にて(2022年4月2日)

 堤の上は両側に桜が植わった遊歩道になっていて、撮影当日は大変な人出になっていた。人混みが苦手な方は、平日に出掛けた方が良いだろう。ちなみに今年も桜まつりは中止。例年楽しみにしていた延々と続く出店はまったく出ていない。これもさっぱりとしていて、良いとも思えるが花より団子の言葉もあるとおり、花見の楽しみの半分を奪われた状態は、一体いつまで続くのだろうか。

権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)
権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)
権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)
権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)
権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)
権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)

 花の蜜を吸いに来るのだろうか。たくさんの鳥が集まってきていた。新しいカメラは光学25倍ズームが可能なので、一匹狙ってみた。合焦も早く、チャンスを逃さずうまく撮影できた。背景の青も、桜の色も自然である。鳥がもう少し美しい色だったらよかったのだが、人混みの中で違う鳥を探す余裕はなかった。鳥の名は判らない。

権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)

 水路だと思われる部分にコンクリートで蓋(ふた)がされてしまっている。これを剥がして、水路を見せれば美しい撮影ポイントになるはずなのに無粋なことである。が、この状態も中々の風景。多くの人が、ここで写真を撮影していた。

権現堂桜堤にて(2022年4月2日撮影)

 桜の花はパッと咲いてパッと散ってしまう。潔いところが日本の美学に合っている。私にとっても桜は特別な存在で、年に一度、この時期にあちこちで目にする花を目にすると特別な感慨が湧き起こるようだ。日頃、スマートフォンばかり見ている私だが、今だけは電車の車窓から外を眺めて桜を探してしまうのである。

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童子堂の藤

 法雲寺の次に秩父三十四所観音霊場第二十二番札所華台山童子堂を訪ねた。羊山公園で手に入れたパンフレットに、寺の名と一緒に印刷されている「藤」の字を見付けたからである。

童子堂

 茅葺の風情ある山門をくぐると、本堂の前に藤棚があった。藤は満開で辺りに甘い香りを放っていた。山門の茅はそろそろ葺き直しが必要に見えるが、古びた山門もまた風情があって好ましい。

童子堂の藤(2021年4月30日撮影)
童子堂の藤(2021年4月30日撮影)
童子堂の藤(2021年4月30日撮影)

 秩父の札所は今回初めて訪ねてみたのだが、どちらも訪れるだけの価値がある場所であった。また機会があれば別の寺に詣でてみたい。

 花を観賞する前に、寺に参拝し御朱印をいただいたことは言うまでもない。

法雲寺の藤

 羊山公園を訪れた後、秩父三十四所観音霊場第三十番札所瑞龍山法雲寺へ行ってみた。

 この寺を訪れたのは特に事前にリサーチしていたからではなく、羊山公園で手に入れたパンフレットにこの寺の名物として「藤」の字が印刷されているのを発見したからである。芝桜公園にいたるまでの道中で、山に生えている野生の藤の開花をたくさん目にしていたので、この寺の藤も開花しているに違いないと思ったからである。

瑞龍山法雲寺の藤(2021年4月30日撮影)瑞龍山法雲寺
瑞龍山法雲寺の藤(2021年4月30日撮影)瑞龍山法雲寺
瑞龍山法雲寺の藤(2021年4月30日撮影)瑞龍山法雲寺
瑞龍山法雲寺

 法雲寺の藤はまだ三分咲き程度。満開の藤を見るには、まだ少し待つ必要がありそうだった。しかし、由緒ありそうな寺は端正なたたずまいで庭園も素晴らしく、藤が満開になっていなくても十分に観光価値のある場所であった。札所巡りも良いが、この寺だけを目的に訪れて、新緑の庭を楽しむのも贅沢な時の過し方と言えるのではないだろうか。

 藤が満開になっていれば、さらに素晴らしい景色だろうけれども。

 なお、花を観賞する前に寺に参拝し、御朱印をいただいたことは言うまでもない。

羊山公園の芝桜

 秩父にある羊山公園へ行ってきた。ここは芝桜の丘が有名で、数年前にもゴールデンウィークに芝桜を見に行った記憶があり、今年も見頃を迎えているようだったので出掛けてみたのである。久しぶりに訪れた羊山公園には、渋滞もなく楽にたどり着くことができた。

羊山公園(芝桜の丘)(2021年4月30日撮影)
羊山公園(芝桜の丘)(2021年4月30日撮影)

 芝桜の丘は良く咲いている部分と花がまばらな部分があった。そして、雑草の杉菜(すぎな)が目立つ部分もあり、コロナ禍の影響のせいか管理が行き届いていないようであった。

 しかし、全体としては見頃と言ってよい状態であった。丘を上がったり下りたりして散策していると、汗ばむほどの陽気で、十分に気分転換できた。

羊山公園(芝桜の丘)(2021年4月30日撮影)
チューリップやネモフィラも(2021年4月30日撮影)
ネモフィラ(2021年4月30日撮影)

 チューリップやネモフィラ、金魚草などの植わっている部分もあった。中でも、この日はネモフィラが美しいと感じた。

羊山公園(芝桜の丘)(2021年4月30日撮影)

 遠出できない今、近くにお住まいの方は散策に出掛けてみてはいかがだろうか。

権現堂桜堤に行ってきました

 埼玉県幸手市の県営権現堂公園(埼玉県幸手市大字内国府間(うちごうま)887番地3)に権現堂桜堤はある。ここは桜の名所として有名で、毎年桜まつり期間中に花見に訪れていたのだが、今年は仕事の関係で満開の桜を見ることができなかった。

権現堂桜堤(2019年4月13日撮影)
権現堂桜堤(2019年4月13日撮影)
権現堂桜堤(2019年4月13日撮影)
権現堂桜堤(2019年4月13日撮影)

 というわけで、今日、一週遅れで桜を見に行ってきた。結論を言うと、まだ十分に楽しめる状態だ。時々桜吹雪が乱舞して、それに得も言われぬ風情を感じる。桜祭りは9日(火曜)で終了しているので、屋台も出ておらず静かに散策を楽しむことができた。

水仙も咲いています(2019年4月13日撮影)
ムスカリも咲いています (2019年4月13日撮影)

 屋台でたこ焼きや今川焼などを買い食いするのも花見の楽しみの一つなのだが、こうして静かに景色を見ながらそぞろ歩きできるのもなかなかよろしい。そして、駐車場にすんなり入れるのは何よりもありがたい。満開頃に自動車で権現堂を目指すと、必ず渋滞に巻き込まれ、駐車場の入口に辿り着くまでに一時間から一時間半もかかることが通例となっているからである。
 今日は待ち時間ゼロで駐車場に入ることができた。買い食いの楽しみはないが、そして最盛期の花を見ることもできないが、こうして時期をずらして名残の桜を見るのもなかなか贅沢なものだ。

 明日は日曜日。今日の明日だから、まだ桜は残っているはずだ。この連載を見た人は迷わず権現堂を目指すべし。

桜吹雪が見えるでしょうか?(2019年4月13日撮影)

「古河桃まつり」に行ってきました

 古河桃まつりに行って来た。会場は古河公方公園(茨城県古河市鴻巣399-1)(古河総合公園)だ。ここを訪れたのは、2019年3月22日金曜日。古河市観光協会のサイトによると桃は五分咲きだったそうだが、花見としては十分に楽しめる状態であった。
 私は、七分くらい咲いていたように思うのだが、どうだろうか。

 古河公方公園の名称を見て、初めは不思議に思った。公方といえば将軍のことだと思い込んでいたからだ。そして、私の知る限り、将軍が古河に居を構えたことはないはずだったからだ。

 そう思って、少し調べてみたのだが、足利尊氏の開いた室町幕府。その足利尊氏の血を引く足利家の分家が関東を治めるため、初め鎌倉の地に入ったのだが、この分家の権力基盤が脆弱であったために、鎌倉に入って五代目の足利成氏の時に至って、本来は自身の補佐役であった関東管領と本家筋である室町幕府に攻められた結果、成氏が鎌倉を放棄して古河に根拠を映したことに由来するそうだ。
 公方は将軍ではなく、室町時代後半に「将軍の公権力の代行者として君臨した足利将軍家の一族の者の肩書きとして用いられた(ウィキペディア(Wikipedia)から引用)」ということだ。

古河桃まつり(2019年3月22日撮影)
古河桃まつり(2019年3月22日撮影)

 そんな、歴史を持つ古河公方の名称を冠したこの公園は、古河公方の館の跡地である。足利尊氏の血を引いてはいるが、補佐役には見限られ、本家ともうまくいっていない。そんな古河公方がこの後訪れる戦国時代を生き延びられるはずがない。
 信長、秀吉、家康の活躍する時代にはその勢力は消滅してしまったようだ。

古河公方館址の石碑

 さて、歴史上の出来事とはかかわりなく、桃の花は長閑(のどか)に美しく咲く。幸いにも、この日は曇ってはいたが温かで風もなく、花見には悪くない天候であった。
 古河公方公園の名称の由来を知らずとも、花を愛でながら公園を散策することはこの時期にしか味わえない楽しみだ。花を眺めながら(写真を撮りながら)公園を歩くと一時間程度で一通り見て回ることができる。

古河桃まつり(2019年3月22日撮影)
古河桃まつり(2019年3月22日撮影)

 散策に飽いたら、野点(のだて)を楽しむのが良い。

 抹茶に和菓子がついて一服五百円。写真を撮影しながら公園を巡って、思いのほか疲れていたらしい。緋毛氈の敷かれた木製の長椅子に腰を掛けて抹茶を喫すると、微かな疲労感が体の隅々まで拡がって、不思議に心地好い気分になる。見慣れたはずの桃の花にさえ、新たな感動を覚える。

野点(のだて)2019年3月撮影

 私は、茶道には全く縁のない人間なのだが、こうした機会に喫(の)む抹茶は非常に美味しく感じる。同じ茶葉から創られた飲み物なのに普段飲む煎茶とこれほど味が異なるのはどうしてなのだろう。そんなことを考えながら、桃の花と菜の花を眺める。

 日頃、分刻みで仕事をこなさなければその日の業務を終らせることができない、そんな日常から解放されて眺める桃の花は格別。味わう抹茶は至極であった。

 関東地方で今、花を見るならここ古河公方公園(古河総合公園)がおすすめだ。4月5日まで「古河桃まつり」が行われているので、出店での飲食も楽しめる。ちょっと花でも見に出掛けてみてはいかがだろうか。

園内には古民家園も

 古河公方公園の中には「民家園」があって、移築された古民家を見学することができる。時間的余裕があるのなら、のぞいてみると面白い。

民家園(旧飛田家住宅)
民家園(旧飛田家住宅)

 そして、この民家園のすぐそばに、前述の「史跡古河公方館址」の石碑がある。つまり、古河公方の館がこの場所にあったということである。