つる薔薇の仕立て直し(その3)

 今日は、つる薔薇の仕立て直しを行いました。

つる薔薇(作業前)

 この、好き勝手に伸び放題の薔薇を整理します。薔薇の種類はラブリー・メイアン。何も手を掛けなくても咲く強健な薔薇(修景薔薇)として手に入れたもの。

 本当に何もしなくても良く咲く品種である。

 しかし、強健なのは良いが、枝が伸びすぎて困ることが多くなった。御覧の通りに狭い庭なので、庭に出るたびに細い薔薇の枝が服に絡まったり、素肌の腕が引っ掻かれたりするからである。特に家内には不評で、私が薔薇を購入しようとするたびに否定するのはそのために違いないと思っている。

つる薔薇(作業後)

 通路が通りにくくならないように、この薔薇の成長期にはこまめに枝を管理しないといけないのだが、なかなか手が回らないようになると家内の小言を聞かなければならなくなる。

 ラブリー・メイアンはつる薔薇として育てる品種ではないが、オベリスクを設置して枝を誘引できるようにした。最近は、それをつる薔薇として仕立てるようにしている。

つる薔薇(作業後)

 不要な枝を切って、オベリスクに適当に誘引し終わった状況。今日は、こんな作業でも軽く汗ばむほどの陽気になった。不要な枝とは、細い枝、古い枝、二股、三股になっている部分があればその中の比較的細く短い枝のことである。

 枝と枝との間は、できれば30cmほど間隔を開けた方が良いとは思うが、なかなかそんな教科書通りにできることは少ない。枝が曲がらなかったり、長さが足りなかったり、力を入れ過ぎて枝を折ってしまったりすることがあるからだ。

つる薔薇(作業後)

 今日の薔薇(ラブリー・メイアン)は枝が柔らかく、これまで作業を行ったつる薔薇の中では最も扱いやすい品種であった。

 薔薇に凝った時期があって、随分たくさんの品種を購入したのだが、今はこの三種類だけが残っている。不思議なことに、どれもつる薔薇として育てているものだ。地植えにして枝を伸ばす育て方をしていることが、良い結果をもたらしているのかも知れない。

 我家の薔薇だが、花の美しさでは、まずピエール・ド・ロンサールが第一、グラハム・トーマスが第二。このラブリー・メイアンはその次であろう。強健さは第一なのだが。

【関連記事】

つる薔薇の仕立て直し(その2)

 先日に引き続き、つる薔薇の仕立て直しを行った。今回仕立て直しを行ったのはフェンスに絡ませている、ピエール・ド・ロンサール(Pierre de Ronsard)である。

ピエール・ド・ロンサールの仕立て直し(2019年10月22日撮影)

 迂闊なことに、仕立て直し前の写真の撮影を失念してしまった。昨日まで老朽化したウッド・デッキの解体で疲れ果てていたし、朝から雨が降っていたので、今日は作業するつもりはなかったのだが、夕方になって雨が上がっているのに気付いて、急遽仕立て直しを行ったせいだろう。

 ピエール・ド・ロンサールは一季咲きだが最高に美しい花を咲かせる薔薇だ。今年は、新しい枝が十分に伸びたから、木質化した古い枝を取り除いて新しい枝に更新することができた。

ピエール・ド・ロンサールの仕立て直し(2019年10月22日撮影)

 昨年までは、主幹は一本だけだったのだが、今年は三本になった。(写真に写っていないが、上の写真の右側にも枝が一本あります。)もう一本の枝は、木槿(むくげ)の枝に囲まれているので、木槿の剪定と同時に枝の位置を調整しようと思っている。

ピエール・ド・ロンサールの仕立て直し(2019年10月22日撮影)

 こうしてみると、このフェンスもそろそろ交換しないと壊れてしまいそうですな。いろいろ駄目になって、対応が大変だ。新しいものを作るのは楽しいのだが、廃棄するのはなかなか気が進まないので、つい後回しになってしまうのである。

【関連記事】

つる薔薇の仕立て直し

 台風一過。まだ風の強い中で、つる薔薇(グラハム・トーマス)の仕立て直しを行った。

 園芸本やインターネットで調べると、つる薔薇の仕立て直し(剪定と誘引)は12月から1月の間に行うのが正しいとされている。薔薇が休眠状態になっている間に行うのは、道理にかなっているのだが、私はいつも寒くなる前に行うことにしている。

 その理由は二つある。

 ・厳寒期に行うと風邪をひいてしまうこと
 ・厳寒期に行うと、枝が硬くなっていて誘引する時に枝を折りやすくなること
  の二つだ。

 「風邪をひいてしまう」というのは冗談ではなくて、真冬に戸外で長時間作業をすると本当に体調を崩してしまうのである。今は枯れてしまった薔薇の鉢替えなども教科書通りに真冬に行っていたのだが、寒いところで長時間作業をするので、必ず体調を崩してしまっていたものである。別に、この時期にやっても、枯れてしまったりすることはないので、気にしないで快適な気候を選んで作業をすることにしている。

つる薔薇(仕立て直し前)(2019年10月13日撮影)

 上の写真は、仕立て直しする前の状態。去年、古い枝を切って新しい枝に更新したから、このままでも良いくらいだが、せっかく新しいシュートが伸びてきているので、更新することにした。つる薔薇の仕立て直しは、具体的には次のような作業を行う。

古い枝の切り取り

 古い誘因をすべてほどき、つる薔薇を自由な状態にする。ここから、不要な枝を切り取り、フェンスに誘引しなおすのだ。

 枝が茶色になり木質化した古い枝を切り取る。枝が太くなっていることが多いので、園芸用の鋸(のこぎり)を用意しておくと良いだろう。園芸用の鋸とは、生木を切るために特殊な加工をされたもので、通常の鋸とは違うものだ。ガーデニングを趣味にするなら、一本持っておくと良いだろう。

 細い枝を切り取る。残った花や葉も全て切り取り、枝だけにする。

フェンスへの誘引

 残った枝を、折らないらないように注意しながらフェンスに誘引する。太い枝から出ている枝は、鉛筆より細いものは全て切り取り、太い枝があれば、ニ、三芽を残して切り取る。

 なるべく等間隔に、そして枝が水平に近くなるようにフェンスに麻紐で結びつける。薔薇は生き物なので、枝は思った通りには曲がらない。無理に理想とおりに曲げようとすると、根元から折れてしまって、夏期を通して養生してきた枝が廃棄物になってしまう。
 曲げるのも適当な加減が必要である。

つる薔薇(仕立て直し後)(2019年10月13日撮影)

 写真をよく見ると、葉が残っていましたね。出来たら、葉も全て取ってしまって、休眠状態にさせた方が良いのですが、この季節だと、まだ芽が出て葉が茂ってくることがあるので、葉は残してしまっても大丈夫です。冬になれば、自然に落葉します。

 薔薇の場合は、一から十まで教科書通りにやろうとすると、本当に大変です。薔薇も、生きようとする力を持っていますから、その力を信じてやることも必要です。

 「無理せず、楽して楽しむガーデニング」が私のやりかたなのです。それでも、何とかなります。

 薔薇の育て方も書いた方がいいですかね?

ピエール・ド・ロンサール開花

 一季咲きの薔薇、ピエール・ド・ロンサール(Pierre de Ronsard)が開花した。この薔薇は、淡いピンクから白のグラデーションがこの上なく美しい。

ピエール・ド・ロンサール(2019年5月12日撮影)

 年に一度しか咲かないのだが、これだけ美しい花を咲かせる薔薇は珍しい。性質は強健で、育てやすい方だと思う。ただ、つる薔薇だから大きく育つので、扱いが難しい部分がある。つる薔薇の仕立て方がわからないと、手に余すこともあるだろう。

ピエール・ド・ロンサール(2019年5月12日撮影)

 誘引に失敗して枝を折ってしまうことがあっても、株全体が枯れてしまうことはない。そして、誘引がうまくいったときの満足感は格別である。薔薇の本を読んだり、インターネットで調べたりしたら、果敢に挑戦すれば良いのである。

ピエール・ド・ロンサール(2019年5月12日撮影)

 ただし、薔薇に手を出すと「楽して楽しむガーデニング」というわけにはいかなくなる。剪定、施肥、害虫駆除、病気、つる薔薇の場合は冬に仕立て直し。鉢植えの場合は真冬に鉢替え。

 薔薇を育てる前のガーデニングと、薔薇を育て始めた後とでは、負担が段違いである。薔薇には本当にたくさんの害虫が付き、いろいろな病気にかかります。

ピエール・ド・ロンサール(2019年5月12日撮影)

 薔薇は花の女王。女王は手がかかるのである。

 しかし、ガーデニングをはじめて花を育てる楽しさに目覚めてしまうと、薔薇を育てたいという誘惑に抗するのは容易ではない。そこで、たくさん薔薇を育てて、たくさん薔薇を枯らした経験から忠告しておこう。

 薔薇を育てるなら、本数は控えめに。できるだけ強健なバラを選ぶこと。しかし、楽しんで育てるためには、花の美しさは重要である。気に入った花を咲かせる品種を選ぶこと。鉢植えは管理が難しいからできれば地植えにした方が良いだろう。

 あとは、無理せず地道に薔薇と付き合っていくことである。きっと、薔薇はあなたに応えてくれるだろう。

グラハム・トーマス(薔薇)開花

 つる薔薇として仕立てているグラハム・トーマスが開花した。グラハム・トーマスは非常に強健で、育てやすい薔薇だと感じている。

 実際に、咲いたのは5月2日である。

グラハム・トーマス(2019年5月2日撮影)

 開花したのは、まだ一輪だけ。私は咲きはじめの丸い形状が好きなのだが、今回は開花を見つけるのが遅く、花は完全に開ききってしまっている。しかし、蕾は大量についているから、これからたくさんの花を見ることができるはずだ。

 黄色のカーテンができるはず。

グラハム・トーマス(2019年5月2日撮影)

 今年は、うまく誘引できたので見やすい高さに花を咲かせることができそうだ。

 開花本番はこれから。

 楽しみである。

グラハム・トーマス(Graham Thomas)のシュート

 ここでの連載を始めてから花壇を注意して観察するようになったのだが、そのおかげかつる薔薇(バラ)、グラハム・トーマスの根元からシュートがたくさん出ていることに気付いた。
 シュートは大切に育て、古くなった枝と入れ替えることにより、花付きの良い状態を維持することができる。ベーサルシュートは垂直になるように誘引し、長くなり過ぎた場合は先端を剪定することにしている。花は放任して咲かせてしまっている。

 根元から出ているものをベーサルシュートといい、枝の途中から出るシュート(サイドシュート)よりも重要である。サイドシュートは直立した状態で誘引すると、すぐに株全体の長さを遙かに超えてしまうので、取扱いが厄介なのである。

つる薔薇のシュート(2019年3月31日撮影)
つる薔薇のシュート(2019年3月31日撮影)

 薔薇の根元に雑草が生えているのは御愛嬌。薔薇のとげに邪魔されて、雑草を引き抜くことができないのだ。しかし、シュートってこんな時期に出るものだったっけ?
 夏に出るものだったと記憶しているのだけれども。

 グラハム・トーマスはイギリスの育種家、デビッド・オースチンが作出した薔薇、イングリッシュ・ローズの一種です。強健で花付きも良く、大変おすすめの品種と言えるでしょう。 我が家では、塀に誘引してつる薔薇(バラ)として育てている。

グラハム・トーマスの花(2015年5月撮影)

 最後に、グラハム・トーマスの花を載せておこう。後一月ほど経てば咲き乱れるグラハム・トーマスの姿をお見せすることができるはずである。

薔薇も強剪定

 今年は薔薇も思い切って強剪定した。こちらは、セオリーどおりだから問題なく花を咲かせるはずである。剪ったのが少し遅いのが心配と言えば心配だが。ちなみにこの薔薇の剪定は昨日行ったのではなく、記憶で言うと一月程前に行ったものである。

強剪定した薔薇ラブリー・メイアン(2019年3月撮影)

 この株は、これまでオベリスクに絡めていたのだが、少々育ちすぎて邪魔になることが多かったため、これからは小さく育てることにした。この薔薇の名はラブリー・メイアン。育てやすいのが売りで、それにつられた買ったら確かに枯れることはなく、今も健在なのである。

 この花は、長く育てているが満足のいく写真が撮れたことがない。そのうちに美しい花が咲いたら、花の姿を公開することにしたい。

2018年5月撮影

 ウッドデッキで寝ているのは、どこからか迷いこんできた野良猫である。気持ちよさそうに、寝ているすがたが愛らしい。撮影したのは昨年のことだ。