秋明菊(しゅうめいぎく)の蕾(つぼみ)が膨らんできた。立秋を過ぎて二週間。日中の暑さも和らぎつつあるし、秋は確実に深まりつつあるようだ。
秋明菊は、その花咲く様子の素朴さにひかれて庭に植えたものである。最初に植えた秋明菊は、何故か花壇ではないところで毎年細々と花咲かせるようになった。煉瓦敷きの隙間から茎を出しているので、花壇に植え替えることもできず、わずかに咲く花を毎年楽しみにしていたものだ。
いま旺盛に育っているのは数年前に仕入れて庭に下ろしたものだ。野生化している地域もあるというほどで、日本の気候に適合しているのだろう。大変な勢いで繁茂し、手に負えないと言って良いほどだ。
地下茎で拡がりタイル敷の庭の通路の、そのタイルの隙間から芽を出して通行の邪魔になる。せっかく植えたものだからと思いながらも、通路に生えてきた秋明菊は摘み取ることにしているが、広大な庭であれば、一面秋明菊の咲く様子が見られることだろう。我が家の猫の額程度の庭では望むべくもないことではあるが。