クリスマスローズの育て方

 学名:Helleborus、Helleborus niger
 英名:Hellebore、Christmas rose
 科名:キンポウゲ科
 属名:ヘレボルス属

 クリスマスローズの多くの品種はクリスマスには咲きません。関東地方では、3月に咲くものが多いでしょう。花は非常に美しいのですが、下を向いて咲きます。かつては高価であった苗も、最近では比較的入手しやすくなってきたようです。

 植える場所は半日陰が良いとされています。陽当りの良い場所を好む植物が多い中では、この性質は長所です。落葉樹の下や南側に塀がある場所など、ほかの植物を植えられない場所に適しているからです。

クリスマスローズ(2019年3月撮影)

 クリスマスローズはうまく咲かせると非常に美しい花を咲かせるので、試してみるのも良いのではないでしょうか。

 パンジー、ビオラの栽培などでガーデニングの入口に立ったなら、クリスマスローズを育てることに挑戦してみたらよいのではないだろうか。

クリスマスローズ(2018年3月撮影)

置き場所、環境

 クリスマスローズは夏の暑さに弱いので、鉢植えにして季節によって置き場所を変えるとよいでしょう。夏は西日の当らない風通しの良い涼しい場所に場所におき、秋から春にかけては南側の日当りの良い暖かい場所に置くのが理想的です。
 地植えの場合は、落葉樹の下に植えるのが理想的と言われています。同様に、夏の日差しを落葉樹が遮ってくれるし、冬の間は葉が落ちて陽が良く当るようになるからです。

 ちなみに、我家のクリスマスローズは全て地植えになっています。南側が塀になっている花壇の塀際(つまり日当りの悪い場所)に二株植えているのですが、問題なく毎年開花しています。早朝に確認すると朝日が当っているから、それで十分なのだろうと思っています。

クリスマスローズ(2018年3月撮影)

苗の入手

 苗を買う時は、何よりも花の美しさが気に入った株を買うことが重要です。育てて楽しいのは、丹精して育てた植物が美しい花を咲かせてくれるからです。私は、気に入った花を付けている株の中で、株の姿がどっしりとして強そうな株を選ぶのが良いと思っています。が、これも適当で大丈夫です。売れ残りのくたびれたような株でも、庭に下してやるときちんと育ったりすることもあるのですから。

植え付け

 苗を入手したら、一回り大きな鉢に植替えます。クリスマスローズは生育が旺盛なので毎年一回り大きな鉢に植替えが必要です。株が大きくなり過ぎたら、株分けして小さな鉢に収まるようにします。私はこれをおこたって、鉢植えのクリスマスローズを枯らしてしまいました。

 鉢植えのクリスマスローズがある程度育ったら、思い切って庭に下してみるのも良いのではないでしょうか。庭に地植えにすると、水やりの心配も要りませんし、肥料も小分けして施す必要がなくなります。

クリスマスローズ(2019年3月21日撮影)

水やり

 地植えの場合は、ほとんどの場合水やりは不要です。
 鉢植えの場合は、土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりします。(これは、どの植物も大体同じです。)株が休眠する夏期は水やりを控えめにして株を乾かし気味にするとよいようです。

肥料

 肥料は気が向いた時に適当にやれば大丈夫です。

 それでは気が済まない方は、次のようにすると良いでしょう。
 地植えの場合は10月に緩効性肥料を施します。鉢植えの場合は10月から2月の間、隔月でに緩効性肥料を施し、10月から4月までの間に液体肥料を隔週で施します。ただし、夏期は株が休眠するので、肥料は控えた方がよいようです。

クリスマスローズ(2018年3月撮影)

花柄摘み、枯れ葉除去

 クリスマスローズの花のように見える部分は、花弁ではなく萼(がく)なので、花期が非常に長いという特徴があります。いつ見ても同じように咲いているので、「いつまでも咲いている」ように感じるのですが、それでも、花が見苦しくなってきたら、花柄は摘んだ方が良いでしょう。葉も冬になると枯れてくるので、新しい葉が伸びてきたら、古い痛んだ葉は摘みましょう。(私は花も葉も、しばしばそのままにしてしまうことがありますが、別にそれでも問題はありません。)

病気と害虫

 我家では、害虫や病気で困った記憶はありません。あまり心配する必要はないものと考えてよいでしょう。アブラムシを見つけることがありますので、シャワーの水流で吹き飛ばすか、殺虫殺菌剤で防除するとよいでしょう。病気にも害虫にも効く薬剤を一本用意しておくと便利です。

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