休日を利用してつる薔薇の仕立て直しを行った。
つる薔薇の枝が夏の間に伸び、途中で幾度か伸びすぎた枝を切り落としていたにもかかわらず、またトレリスを越えるまで育ってしまった。
有望に見える新しいベーサルシュートが出ているのだが、古い枝が邪魔して新しいシュートを思うところに誘引することができない。思い切って、古い枝を新しい枝に更新する作業を行うことにした。
古くなった枝を取り除き、新しい枝を残す。太く育った枝は鋏(はさみ)では伐れないので、園藝用の鋸(のこぎり)を活用する。園芸用の鋸は生木を伐れるように特殊な刃がついているので、園芸店で専用のものを用意するとよいだろう。
作業のコツは、いきなり根元から伐るのではなく、先端から少しずつ伐って短くなったところで、はじめて株本に鋸(のこ)を入れるようにすることである。そうしないと、棘(とげ)の付いた大きな枝に悩まされることになるので、気を付けねばならない。
古い枝を取り除き、古い誘因をほどいたところ。かなりすっきりしたことが判るだろう。こうしておくと、来年、株本から新しい枝が出やすくなる。ただここまで本格的な作業を毎年やるのは大変なので、通常は混みあった枝を整理する程度でも問題ない。
ここで私は一つ大きな失敗をしてしまった。株元から出ていたベーサルシュートを折ってしまったのである。ひとつ前の写真で真上に伸びている枝(誘引してまっすぐに伸ばしたのである)を左の方向に誘引しようとして少し力をかけたらポキリと取れてしまったのだ。これまでも、有望な枝を折ってしまったことは幾度もあるので、加減しながら力をかけたつもりだったのだが、曲げる方向が悪かったのだろう。全ては後の祭り。取れた枝は捨て去るしかない。
気を取り直して誘引作業を行い、作業は完了した。新しい枝が左側に偏ってしまったのだが、これは、無理に曲げてこれ以上枝を失うリスクを避けた結果である。
本当はこの機に葉を全て落としてしまうのが良いのだが、まだ蕾(つぼみ)が残っていたので、残しておくことにした。最後の薔薇を見たいからである。蕾が膨らむのが早いか、本格的な冬の到来が早いか。それによって咲かずに蕾のままになってしまうこともある。果たして、残りの薔薇は花開くことができるだろうか。