鉢植えの沈丁花(じんちょうげ)の下、飾りに置いてあるタイルとコンクリートの間から、金魚草が生えて花を咲かせていた。ど根性金魚草だ。
ここに限らず、タイルの裏からはよく雑草が生えてくるのだが、鉢植えに水遣りをした際に鉢の底からあふれ出てくる水と養分とを、タイルの下部に根を張って吸収しているのだろう。
雑草ならスーッと引き抜いて捨ててしまうのだが、これは勿体ない。このまま生やしておこうかとも思ったが、鉢に植えたら寄せ植えの材料が一つ増やせるはずだ。早速、余っているプラスチック鉢に植え替えることにした。
タイルの裏がどうなっているのか、剥がして見てみた。予想通り土はほとんどなく、細かい根がびっしりとタイルの裏を覆っていた。水耕栽培状態になっていたようだ。
用意したもの
- ど根性金魚草:1株
- 培養土
- 余っていたプラスチック鉢
- 土入れ
- 割箸(細かい根を傷つける恐れがあったため今回は使用しなかった)
用意したのは上に書いたとおり。全て家にあったものだ。プラスチック鉢は何かの苗が植わっていたもので、使えそうだから取っておいたもの。
金魚草の根をタイルからそっと剥がす。抵抗もなくすんなりと外すことができた。植替え後は、もっと居心地の良い住居を提供できるはずだ。
市販苗と同様、鉢底石など入れずに土だけで植え付けていく。鉢底に培養土を1~2cm程度入れ、その上に先程の根を収めていく。根を切ろうか迷ったが、切らずにそのまま鉢に入れた。
株が上を向くように注意しながら、土入れで培養土を入れていく。金魚草が上を向いた状態で、うまく固定できた。
根をいじったので、地上部を切り詰めて、水不足によって枯れてしまうことを防ぐ。せっかく咲いていた金魚草だが、地上部の三分の一程度を残して、花も切り取ってしまう。金魚草は本来今の季節(初夏)に咲くものだが、秋から春まで断続的に開花するので、うまくいけば、また花が咲いた姿を見ることができるだろう。
さて、うまく根付いて成長してくれるだろうか。