庭の来訪所

 今日は立秋。暦の上では今日から秋だ。確かに夕方は涼風が吹いて秋を感じるような時もあるが、実感として秋はまだまだ先のことだ。立秋とは「秋の気配を感じ始めるころ」ということであるから、なるほど秋の兆しならば、私ももう感じているのである。

 猛暑の続く中ではガーデニング作業ははかどらない。というか、危険なので無理して作業しない方が良い。我が家では、庭の一部、使い道のない煉瓦敷きの部分が雑草だらけになっているけれども、涼しくなるまでは見て見ぬ振りをしている。他人様の土地と隣り合っているわけでもないので、御迷惑をおかけしていることもあるまい。

庭の来訪者(蛙)(2022年8月7日撮影)

 我が家には蛙が多い。滅多に薬剤を撒かないからだろう。蛙のえさとなる昆虫の類もたくさん生息しているのに違いない。薔薇の栽培を真面目にやっていた頃は、予防的に薬剤を散布するようなこともしていたが、近年は油虫(あぶらむし)やナメクジなどの目に余る害虫にはピンポイントで薬剤を散布して駆除することもあるが、それ以外は薬剤の散布は行わない。

 枯れた葉や、咲き終った花柄をこまめに取り除いておけば、病気が蔓延するようなことはないので、無駄な努力はしないことにしているのだ。

庭の来訪者(蛙)(2022年8月7日撮影)

 雨蛙(あまがえる)は庭のいたるところに隠れていて、私が近づくと跳ねて逃げようとする。外敵から身を守るためならじっとして動かない方が良いのではないかと思うが、そうすることはできない性分のようだ。そしてカメラに収めようとして近づくと、今度は我関せずという顔をしてじっとしている辺りもユーモラスで愛らしいと思う。

 夜、しきりにカエルの鳴くのが聞こえるのは、こやつらが鳴いているのであろうか。