ピエール・ド・ロンサール開花

 一季咲きの薔薇、ピエール・ド・ロンサール(Pierre de Ronsard)が開花した。この薔薇は、淡いピンクから白のグラデーションがこの上なく美しい。

ピエール・ド・ロンサール(2019年5月12日撮影)

 年に一度しか咲かないのだが、これだけ美しい花を咲かせる薔薇は珍しい。性質は強健で、育てやすい方だと思う。ただ、つる薔薇だから大きく育つので、扱いが難しい部分がある。つる薔薇の仕立て方がわからないと、手に余すこともあるだろう。

ピエール・ド・ロンサール(2019年5月12日撮影)

 誘引に失敗して枝を折ってしまうことがあっても、株全体が枯れてしまうことはない。そして、誘引がうまくいったときの満足感は格別である。薔薇の本を読んだり、インターネットで調べたりしたら、果敢に挑戦すれば良いのである。

ピエール・ド・ロンサール(2019年5月12日撮影)

 ただし、薔薇に手を出すと「楽して楽しむガーデニング」というわけにはいかなくなる。剪定、施肥、害虫駆除、病気、つる薔薇の場合は冬に仕立て直し。鉢植えの場合は真冬に鉢替え。

 薔薇を育てる前のガーデニングと、薔薇を育て始めた後とでは、負担が段違いである。薔薇には本当にたくさんの害虫が付き、いろいろな病気にかかります。

ピエール・ド・ロンサール(2019年5月12日撮影)

 薔薇は花の女王。女王は手がかかるのである。

 しかし、ガーデニングをはじめて花を育てる楽しさに目覚めてしまうと、薔薇を育てたいという誘惑に抗するのは容易ではない。そこで、たくさん薔薇を育てて、たくさん薔薇を枯らした経験から忠告しておこう。

 薔薇を育てるなら、本数は控えめに。できるだけ強健なバラを選ぶこと。しかし、楽しんで育てるためには、花の美しさは重要である。気に入った花を咲かせる品種を選ぶこと。鉢植えは管理が難しいからできれば地植えにした方が良いだろう。

 あとは、無理せず地道に薔薇と付き合っていくことである。きっと、薔薇はあなたに応えてくれるだろう。