寒さの中に春を見付けた

 2月4日に立春を迎えたものの、依然として厳しい寒さが続いている。そんな寒さの中でも、植物は春に向けてしっかりと準備を進めている。

顔を出した水仙の芽(2022年2月6日撮影)

 玄関前の花壇の水仙は、植えたままで何の手も加えていないが、今年も律儀に顔を出した。黄色単色の小さな花の咲く品種を植えたのだが、これほど長年にわたり咲き続けると知っていれば、二色の花や大きな花を咲かせる品種など、もっと華のある種類の水仙を植えた方が良かったのではないかと、ひそかに後悔している。

 しかし、毎年咲く水仙も十分に可憐である。

クリスマス・ローズの蕾(2022年2月6日撮影)

 クリスマス・ローズも育てやすく、地植えにすれば長年にわたり毎年咲いてくれる有難い品種だ。今年も、寒風の中で、ピンク色の蕾をたくさん上げている。これは八重咲の花を付ける品種。

 クリスマス・ローズは比較的高価だけれども、一度植えれば長年にわたり花を楽しめるのだから、購入する時は値段で選ぶのではなく、自分好みの花を付ける株を慎重に選ぶべきである。

展開し始めたラブリー・メイアンの新芽(2022年2月6日撮影)

 秋に短く切り詰めた薔薇(ラブリー・メイアン)も新芽が展開し始めた。毎年、枝が伸びすぎて庭の通行の妨げになってしまうのだが、今年は小まめに剪定して邪魔にならないように管理することとしたい。と思っている。

膨らみ始めた沈丁花の蕾(2022年1月16日撮影)

 少し前の写真だが、沈丁花も大量の蕾を付けている。買ってきた時は小さな開花苗であったのだが、大きくなるたびに鉢替えを重ね、今はプラスチック製の大きな鉢に植えてある。大きくなり過ぎたので、花が終ったら小さく切りつめようかとおもっている。

 沈丁花は強く剪定すべきではないので、どこからどの程度切るのか、じっくりと、よくよく考えておく必要があるだろう。

暖かくなるのを待つガーデン・シクラメンの蕾(2022年1月2日撮影)

 これは正月二日の写真だが、蕾は今もこの状態からほとんど動いていない。葉の裏に隠れて、暖かくなるのを待っているのだろう。

 まだまだ寒さの続くこの時期だが、植物の動きに注意していれば本格的な春はすぐそこまで来ていることを感じさせられる今日この頃である。庭の植物にちょっとした注意を向けてみれば、あなたも近づいてくる春の足音に気付くことができるかも知れない。

ガーデン・シクラメンの蕾が上がってきた

 雑煮を食べ、正月気分のままふらりと玄関を出て花壇を見る。独特の模様を持ったガーデン・シクラメンの葉が美しい。元気そうである。と、その葉の間に蕾が上がってきていることに気付いた。

ガーデン・シクラメン(2022年1月2日撮影)

 猛暑の間、地上部が枯れて消滅してしまったかと思ったこともあったガーデン・シクラメンだけれども、いつしか再び葉を展開して、寒さをものともせずに花壇の一角を占めていたものである。健康そうな葉を拡げているから、そのうち花も咲くだろうと思っていたのだが、私の気付かぬうちにしっかりと準備を進めていたらしい。

ガーデン・シクラメンの蕾(2022年1月2日撮影)

 間違いない。蕾がいくつか準備されている。これがさらに膨らんで花茎を伸ばし素朴な花を咲かせるはずである。

 日頃、季節の移ろいを感じ取りにくい生活を送っていても、庭の草木を見れば彼らが健気に命のいとなみをおくり、巡りくる季節を敏感に感じ取って規則正しく生きていることを感じることができる。

 

庭に出れば今日も発見がある

 つれづれに庭に出ればいつも何か発見がある。季節にかかわりなく、いろいろな業務を処理していくのが私の仕事なので、日常生活で季節の移り変りを感じることは少ない。だが、こうして仔細に植物を見ていると毎日何かしらの変化がある。

 植物は日々の気温や日射の変化を感じて、時が来ると過たずに成長し、花を咲かせる。

 日常の雑務を忘れて、時に植物のリズムに意識を向けてみることも必要なのではないだろうか。

夏を越したガーデン・シクラメン(2021年12月12日撮影)

 夏の間姿を消してしまっていたガーデン・シクラメンが、特徴的な葉を展開している。間もなく花芽が上がってくることだろう。以前、いくつか植えたガーデン・シクラメンのうちで、一株だけが今も残っている。

夏を越したベゴニアと水仙の芽 (2021年12月12日撮影)

 いつ植えたのか記憶にないのだが、ベゴニアが芽を出している。肉厚の特徴的な葉は、間違いなくベゴニアのものである。かつて植えていたベゴニアのこぼれ種が芽を出したのだろうか。

 ベゴニアを撮影した写真の左上に水仙の芽が出ているのが写っている。早春に美しい花を咲かせる水仙は、今年も季節を知って芽を出した。黄色の水仙がたくさん咲くことだろう。

水仙の芽(2021年12月12日撮影)
チューリップの芽(2021年12月12日撮影)

 寄せ植えに入れた球根から、チューリップも芽を伸ばしている。チューリップの球根は昨年咲かせた株から回収したものだ。球根を再利用して植えるのは初めての経験なので、きちんと花を咲かせるかどうかは、賭けのようなものである。

クリスマスローズの新芽(2021年12月12日撮影)

 クリスマス・ローズも新しい葉を伸ばし始めた。これから寒くなるというこの時期に芽を出すのは、来年の春のために準備が必要だからだろう。深遠な神の摂理を感じるようである。

クリスマス・ローズと花にら(イフェイオン)(2021年12月12日撮影)

 春になるとクリスマス・ローズの葉が繁ってしまい、全く見えなくなってしまう花にら。だから、随分前に球根を掘り上げて別の場所に移植したのであったが、取り残した球根が勢力を伸ばしている。青い可憐な花を付けるイフェイオンである。

葉色の美しいヒューケラ(2021年12月12日撮影)

 最近、寄せ植えに迎えたヒューケラ。形容するのが難しい深い色合いを持っている。観葉植物として寄せ植えに入れたけれども、花も咲くらしい。寒さのせいか、植えたときからあまり変化が感じられない。かと言って、元気がないというわけでもない。耐寒性の高い植物のようなので、元気に育ってくれるはずだ。

植えたままのガーデンシクラメンが開花間近に

 玄関の花壇に植えたままにしていたガーデンシクラメンが花を咲かせそうだ。枯れてしまった千日紅を処分したら、いつの間にか花を咲かせそうになっているのに気付いたのである。

 今まで気づかなかったのは、繁茂した千日紅の陰に隠れてしまっていたためだろう。

 この株は、この花壇で夏を二度越したものだ。本当は、地上部が枯れたら掘り上げて涼しく乾燥した場所で保管しておくべきなのだが、無精をして二年も花壇に植えたままにしてしまった。

休眠から覚めたガーデンシクラメン(2020年12月27日撮影)

 すぐそばから芽を伸ばしているのは、植え場所に困ってこの場所に植えたアネモネ。球根から育ったものだ。ここにガーデンシクラメンが隠れていることに気付かず、球根を植付けてしまったようだ。

 いまさらアネモネを移植するわけにもいかないので、このままにしておく。アネモネとガーデンシクラメンの華麗な共演を見られるだろうか。

ガーデンシクラメンの蕾(2020年12月29日撮影)

  蕾の色を見ると、白かピンク、あるいは紅白の花が咲きそうだ。私の記憶の中には赤いシクラメンしかないのだが。

 一年草は華やかでよいものだが、こうして忘れた頃に咲いてくれる多年草や球根植物も、心を豊かにしてくれるものだ。

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ガーデンシクラメンの花柄摘み

 ガーデンシクラメンの花柄摘みの方法をお見せしよう。

咲き終えたガーデンシクラメンの花(2020年12月20日撮影)

 全て、花を付ける植物に共通することだが、咲き終えた花をそのままにしておくと種がついて栄養が結実に使われてしまうので、花付きが悪くなる。そこで、咲き終った花柄を取るのだが、ガーデンシクラメンの場合は花柄摘みは非常に簡単である。

花柄を摘む(2020年12月20日撮影)
花柄を摘む(2020年12月20日撮影)

 花柄の根元付近をつまんで、指でねじるようにすると花柄が根元から簡単に取れる。鋏を使うことなく、片手で簡単に摘むことが可能なのである。

 これで、また新しい花が次々を上がってくることだろう。

結実しつつあるガーデンシクラメンの花(写真中央)(2020年12月20日撮影)

 上の写真、中央付近に写っているのが結実しつつある部分。その奥に写っているのが、間もなく咲こうとしている蕾(つぼみ)である。管理が悪いと、このように種が育ってしまう。よく見ると、咲きはじめの蕾とは異なるので、見つけ次第摘み取るようにしよう。

花柄摘みの終ったところ(2020年12月20日撮影)
植付け途中のガーデンシクラメン(2020年11月8日撮影)

 このガーデンシクラメンは11月8日に植え付けたものだから、二月近くの間、休まず花を付け続けている。

 この寄せ植えは紅いガーデンシクラメンと白いビオラとを合わせて紅白の縁起の良い色合いにしてみたものだが、陽当りがあまり良くない場所に飾っているのに、良く咲き続けている。

 正月になっても、紅白の縁起の良い姿を見せてくれるはずだ。

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寄せ植えの植替え

 立冬を過ぎたので、暦の上では昨日から冬である。体感的には、まだ晩秋のようだが、冬は着実に近づいている。ペチュニアやカリブラコアなどの夏の花はまだ咲き続けているけれども、本格的な寒さがやってくる前に植替えを行って、次に植える草花の根を張らせておく必要がある。

 というわけで、先週に引き続き、今週も寄せ植えの植替えを行った。

【用意したもの】

  • パンジーの苗      1株
  • ビオラの苗       3株
  • ガーデンシクラメンの苗 1株
  • ハンギングバスケット  1
  • コンテナ寄植え     1
  • 培養土(土が足りなくなったときのため)

 最初に、古くなった夏の草花を取り除く。初雪葛(はつゆきかずら)は冬の寄せ植えにも使うので、そのまま残しておく。古い植物の根がコンテナ深くまで張っているので、スコップで土を混ぜながら、残っている根を取り除く。古い根は完璧に取ることはできないので、ある程度根が固まっている部分を取除けば、それで問題ない。

 鉢底石が入っている場合は、石までかき混ぜてしまわないように加減が必要だ。

 植付ける前に、苗をポットのまま仮置きして出来上がりをイメージする。もう一株くらい植えたい感じだが、株が育ってくれば隙間が埋まってよい感じになるはずだ。

 こちらは、二株植えればちょうどよい感じだろう。寄せ植えは、ぎゅうぎゅうにたくさん植えれば見栄えが良くなることは判っているのだが、たくさん苗を買うには、たくさんお金が必要になるので、そこは財布と相談して楽しめばよいと思っている。毎年、この大きさのバスケットには一株ずつ植えていたので、これでも今年は少しだけ奮発したのである。

 春にやった肥料がまだ効いているはずだから、今回の植替えでは元肥は施さなかった。

 上の写真のコンテナには、この後、百円ショップで買ってきた原種系チューリップの球根を4球追加しておいた。これもちょっとした愉しみ。

 冬の寄せ植えは成長が遅いから、もう一株ずつ植えても大丈夫だったと思う。

 所定の場所に置いて、たっぷりと水を遣れば植替え作業の終了である。苗に咲き終った花が付いていたから、花柄摘みもついでにやっておいた。

 伸びすぎた初雪葛を切り詰めたものを挿し穂として、ハンギングバスケットに挿してみた。季節外れだから根付くかどうかわからないが、どうせ捨てるものだから駄目でもともとである。垂れ下がる葉があると見栄えが良くなるので、一本でも付いたら良いのだが。

一年前に植えたガーデンシクラメン

 一年前に植えたガーデンシクラメンが、たくさん蕾を付けた。今にも咲きだしそうである。このガーデンシクラメンは、春夏秋と三つの季節を乗り越えて、今、また花を咲かせようとしている。

1年生き延びたガーデンシクラメン(2020年2月2日撮影)

 5株ほどのガーデンシクラメンを植えたはずだが、この株の他はすべて消滅してしまった。この隣に、つい二月程前まで蕾が上がってきていた株もあったのだが、これもいつの間にか消え失せてしまった。植物の世界も中々に過酷である。

1年生き延びたガーデンシクラメン(2020年2月2日撮影)

 上の写真を見ると、たくさんの蕾が準備されていることが分かる。開花前の花弁が鮮烈である。この花は、数日中にも開くことだろう。

 このガーデンシクラメンは、一年前よりも全体的に大きくなっているようだ。葉も株の大きさも随分と大きくなったように感じる。葉の大きさで比較すると、購入した時の倍ほどの大きさになっているようだ。環境に適合したということなのだろうか?

ガーデンシクラメンと水仙の芽(2020年2月2日撮影)

 シクラメン越しに見えているのは、水仙である。宿根草や球根植物、多年草で日本の気候に合ったものを植えると、手間をかけずに毎年花を見ることができて楽しいものである。多年草と一年草をうまく組合せた花壇を造ってみたいものだ。

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猛暑の中で咲くシクラメン

 春に鑑賞するために植えたガーデンシクラメン。ほとんどの株は地上部が枯れて、球根になって眠っているはずだが、暑さの中でも葉を残している株もある。そのうちの一株、最も元気良く緑の葉を伸ばしている株の中に、今日、ピンク色の何かを見つけた。

猛暑に咲くシクラメン(2019年8月18日撮影)

 近づいて見て、私は目を瞠(みは)った。ガーデンシクラメンが花を咲かせていたからである。時は8月。シクラメンは本来なら冬から春にかけて花を咲かせる植物である。葉を残していても夏の間は活動を止めているはずだ。枯れずに葉を残している個体も活動は停止しているはずなのである。

猛暑に咲くシクラメン(2019年8月18日撮影)

 花柄摘みをおこたっていたからか、一部の葉が傷んでしまっている。この時期に花が咲くはずはないので、きちんと視ることも稀になっていた。花柄を探す対象から外れていたことは言うまでもない。

 株元をあらためると、蕾がたくさん上がってきていた。開花期の株元を見るようである。この様子だと、しばらくシクラメンの花を楽しむことができるかも知れない。

ガーデンシクラメン( 2019年8月18日撮影)

 ふと思ったのだが、これは、もしかすると狂い咲きなどではなく、枯れずに残ったガーデンシクラメンが秋を感じて通常の開花を始めただけのことなのかもしれない。暦の上ではすでに秋になっているのだから、そんなことがあっても良いだろう。

 ともかく、これからしばらくの間はシクラメンの花を見ることができそうだ。

 これからしばらくの間は、猛暑に咲くガーデンシクラメンの様子を毎日気を付けて視るようになるだろう。